サイレント・テロで困るのは誰か?

サイレントテロに「対策」はあるか
サイレント・テロという概念・用語はおそらくある程度の現実をあらわしているのだろうし、実に現代的かつ日本的で興味深い。
socioarcさんの指摘するようにこれは「不作為の罪」ならぬ「不作為のテロ」であるわけで、自由の範囲において何もしない者を罰することは通常不可能です。
痛みも炎症もなく静かに組織が死んでいく病、例えばガンも初期は無症状が多いのですが、それは生き物にとって最も危険な病気といえるでしょう。
とはいえ、その危険なサイレント・テロによって誰が被害を受けるのか? それがいまひとつ分かりにくい。
「どうして日本の若者は反乱しないのか」?それは無抵抗こそが最高の復讐だからだ。
でumetenさんが指摘するように、日本市場、日本社会が崩壊するのでしょうか。
確かに、少子化を「防ぐ」対策は完全に失敗しています。今後数十年、日本人の出生率は上がらないでしょう。
ただし、国は少子化に「備える」対策は打ってきます。
そう、移民ですね。
少なくとも、労働力の問題に関してはこれである程度解決します。
もちろん、無問題というわけにはいきません。かなりの摩擦が生じるでしょう。
つまり、「サイレント・テロによって困る者」とは、まずは「移民の増大によって困る者」、ととってもいいのではないでしょうか。
移民の増大で困る者。
まずは単純労働に従事する人でしょうか。そして、ウヨクの皆さん。いわゆるネオリベの人は定義上、困ることは少ないでしょう。
サイレント・テロリスト自身も恐らく困ると思われますが、それも覚悟のうちなのでしょうし。
また移民というのは一般に団結や仲間意識が強いでしょうから、一定以上の数になれば政治的な力を持つようになります。特に、そういう活動が敬遠される日本においてはあっという間に。
そうなればjkondoさんの嫌う島国根性とやらも払拭されるかもしれませんが、政治にコミットしない者はますます発言力を失うことになるでしょう。
サイレント・テロによって日本が消滅することはありませんが、日本のあり方は大きく変わる可能性があります。
方向としては不可避っぽいですが、程度やスピードについては考える余地があると思います。
少子化問題移民問題に入れ替わるのもそう遠くはないでしょうね、今の潮流からすれば。