現代のマルサス流解釈

マルコさんからお題が飛んできた模様。何故に私に?という気はするのですが、素人なりに答えてみましょう。
おそらくマルサス

人口の増加は幾何級数等比数列)をたどるが、生活資料(食料等の物資)は算術級数(等差数列)で増加するに過ぎない

を引いておられるのかと思います。
が、人口が幾何級数的に増加したといえるのは19世紀末から20世紀後半においてであって、現代では幾何級数的に増加しているとはいえないようです。
増加はしているのですが、算術級数に留まっているみたいですね。
ですから

  • 人口の幾何級数的増加は止まっている
  • が、算術級数的増加は続いている
  • ただしそれに食料生産が追いつくかどうかは不明
  • また分配がうまく行くかも不明

てな感じでしょうか。
で、「少子化」というのは世界の問題というよりは「国」単位の問題であって、特に日本についてはむしろ真の問題は「高齢化」であるといえるでしょう。
つまり

  • 「高齢化を支える労働力の不足」のことを「少子化問題」といっているに過ぎない。


ところでマルサスが現代を見たとすれば、人口より別の部分に着目したかもしれません。
人口に替わり、現代において幾何級数的に増えているものはなんでしょうか?
ズバリ、「情報」です。
コレに対して、「生活資料」は相変わらず算術級数的にしか増えません。
従って、情報経済に基づいて生活資料を対応させようとすると、必ず不足することになります。

情報の増加は幾何級数をたどるが、生活資料は算術級数で増加するに過ぎない

これが現代のマルサス流解釈ってことになるのかも?