デスクワークはガンの元?

便秘と大腸がん、因果関係なし・厚労省研究班

便秘がちでも大腸がんの発症リスクが高まることはないとする調査結果を、厚生労働省の研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)がまとめ、20日発表した。便秘だと大腸に有害物質などが長くとどまり、がんのリスクが上昇するといわれてきたが、それを否定する結果だ。

「便秘と大腸がん、因果関係なし・厚労省研究班」雑感
経由。
隊長のおっしゃるように、便と大腸ガンのリスクに因果関係がないとすると、いわゆる食物繊維業界は大打撃かもですね。
まあ大腸ガンは日本でも増加し続けているガンの一つで、予防には食物繊維が良い、と長らく言い続けられてきました。
まだ断言はできないとはいえ、その根拠が今回の結果で弱まったのは確かでしょう。
ところで、大腸ガンのもう一つの大きなリスクファクターをご存知でしょうか?
それはなんと、デスクワークです。
JOB ACTIVITY AND COLON CANCER RISK
上の研究によれば、デスクワークに従事している男性はそうでない男性の1.6倍の大腸(結腸)ガンリスクを負っていることになります。
しかも
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こういう流れの中で、デスクワークは延々と増すばかり。大腸ガンのリスクは増え続けます。
また、仕事環境が与える影響はガンのみに留まりません。
Contribution of job control and other risk factors to social variations in coronary heart disease incidence.
上の研究によると、自分の権限や意思決定度の低い労働に従事するほど、心臓病のリスクが高まるそうです。ストレスホルモンの分泌などが関係しているのかもしれませんね。
禁煙や食物繊維もいいのですが、労働環境の改善こそ国民の健康を守る最大の盾である、といえるわけです。
参考:健康増進法