5分で上司を育てる技術

5分で人を育てる技術 (5)言うことを聞かない“自信過剰な部下”
てのが話題らしい。
確かにこれはブログでいえば「見事な釣りエントリ」といったところで、ありとあらゆる叩き方ができそうですね。
しかしまあ、こういう内容をクローズドなセミナーなどではなく、オープンなネットで公開した(してしまった?)ことは評価していいと思います。
なにしろ、こんなヤンジャンかスピリッツに出てきそうなベタなやり方が現実に存在する可能性を若手はしっかりと認識できたのですから。イジメにしろパワハラにしろアカハラにしろ、まず大事なのは「手口を知る」ことですからね。「手口を知ら」なければ、被害者はそれがイジメであることすら気がつかず、むしろ自分を責め続けることになってしまいがちです。
こういう陰湿なやり方は、どんどんネットでオープンにしてもらいたいものです。
で、せっかくなんで、「坂本君」のような事態を避け、かつ自分が部下としてできるだけ自由に仕事をするための方法論を一つ。
まず考えるべきなのは、

  1. 「直属の上司が得をする範囲において」
  2. 「組織の利益になる」

仕事を自発的にやっていくことです。大事なのは、上司と組織の双方を立てることですね*1。単に上司におもねるだけでは、逆に上司の自尊心は満足しないことが多いのです。
これを繰り返していると、やがて仕事上のフリーハンドが与えられ始めます。上司が「こいつに自由にさせておけば自分の利益になる」と学習し、また「自由にさせることが組織のためにもなる」と、自尊心も満足させることができるからです。
そして、与えられるフリーハンドが拡大するに従って、「得をさせる範囲」の階層を上げていくのです。そうすれば、さらなる仕事の自由、うまくすれば「権限」が手に入るでしょう。
これも「手口の公開」ではありますが、誰かが困るってものでもないですしね。
しかしまあ、何につけ上からあからさまに心理操作してくる現代では、こちらもしっかり「心理武装しておく必要がありそうですなぁ。
関連:ふたつ下のヒューマンマネジメント:5分で人をダメにする技術 - 優秀な部下の能力の芽を摘み取る無能な上司

*1:双方がどうしても並び立たないなら、その組織はヤバイです。脱出を考えましょう。