finalventさん風にいうならば

戦場は点的ではないような  
対幻想が共同幻想に喰い尽くされているような感じがしますね。
社会=共同幻想の文脈が支配的になり過ぎている。
社会=共同幻想における最上価値は自動的に「社会の存続」そのものになってゆくんだけど、これは人生の最上価値を「長生き」自体に置くのと似て、必然的に崩壊する運命にあります。
本来は社会に生きる人々の幸福を最上の価値と置き、その延長として未来に生きる人々の幸福をも考える。そのようにしないと対幻想は縮退していくし、やがては共同幻想自体も自壊し始めることになります。
科学が最強の共同幻想であるのに対し、オカルトというのはある意味対幻想の補完的意味合いがあるから、そういう点から日本のオカルト好きを理解することも可能なのかもしれません。
ちなみに、対幻想を共同幻想的にトップダウンで再構築するのは多分ムリ。というか逆効果。単に対幻想の領域を共同幻想が侵食するだけの結果に終わるでしょう。ああ、それが今進行中の「美しい国」ということなのかも。
改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)