動物の自己認識

鏡に写った自分の姿を見て、それが「自分」だと、少なくとも自分に由来する何かを反映していると認識できる動物はヒトを除くとサル、イルカ、ゾウということになっているようです*1
これはつまり世界認識モデルの中に「自分」というアイコンがあるかどうか、要するに一人称視点から外に出られるかどうかという問いにある程度答えるものだといっていいでしょう。
世界モデルの中に「自分」というパラメータを入れると、世界の振る舞いを予測するための計算は各段に高度になります。つまり自分の行動が世界に与える影響も含めて未来予測しなくてはならなくなり、単に状況に反応するだけではなく、状況を作り出すという新しい世界認識が生まれます。
まあこの世界モデルが人間の意識の起源であり最大の武器という話もなくはないようですが、しかし動物というのは本当に「自分」モデルを持っていないのか?

で、前振りが長くなったんだけど、このワンコ。
まあたまたまこういう方法に気づいてしまったのかもしれないけれど、そうでないなら明らかに「自分の見せ方」を意識してますよねぇ。
意識モデルが人間同士のコミュニケーションの中で精緻化されていったとすると、今現在最も人間と密なコミュニケーションをとって生きているイヌやネコの中にこそ人間型の「意識」が生じてくるのかもしれません。

*1:今のところ