健全なるゴーストは健全なる義体に宿るか

健全なる精神は健全なる肉体に宿る、ってか
ふむふむ。
てか、どうも日本語の「健全」とかいう言葉はイデオロギッシュな含みがあって使いにくいですね。
そもそも単純に速度的な思考力なら、苦痛に苛まれていたり意識が混濁していては処理能力が落ちるのは当然。「健康」な方がいいに決まっています。
脳ミソだって内臓。だから内臓機能を高める行為は大概、「ハード」としての脳にも悪くはないでしょう。まあ「ハード」と「ソフト」が互いに干渉しあうところが脳のややこしいところではあるのですが。
脳はもともと神経節の肥大化したモノってことになってますし、脳を持たない生物も沢山いて、それでも記憶や思考を持っている。つまり思考ってのは本来全身でやってることなのかもしれません。
誰かの話を聞いた時、あるいは何か選択をしようとする時。
理屈ではスジが通っているようなのだけど、どうも胸の辺りがモヤモヤする。
こういうのは自己シミュレータとしての「意識」に対して、「全身性の思考」が警告を出しているのかも?
とすると、攻殻機動隊的な「義体」、サイボーグの身体+脳ってのはどういう精神を生むのか。「攻殻」における「精神の本質」である「ゴースト」は脳に生じているのか? それとも脳も含めたネットワーク上に生まれた「何か」なのか。それは変質するのか。
妄想は広がります。
サイボーグ物といえばもう一方の雄は「銃夢」でしょうけど、こちらは結構ドライな意識観。脳があっけなく「チップ」に置き換えられているし、「ノヴァ教授」にいたっては無数にコピーされています。主人公は生身、のテーゼもあっという間に崩壊したようですし、物語はともかく思想基盤がやや迷走気味・・?
なんかまとまりありませんが、最後に文字通り「これ全身脳」な生き物をご紹介します。
プラナリアのノウダラケ変異体
彼/彼女は全身で何を思う。