サヨクvsリフレ?
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20051111
http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/20051118
VSというのは正確ではないのでしょうが。。
長大かつ複雑な論戦?なので、とりあえず個人的な疑問点をメモ。
「サヨク」側
- 構造改革とは具体的にどの構造か、どういう改革なのか
- 資本主義といってもいろんなタイプがあり、一口には語れないが、どれを批判するのか
- 貨幣経済自体の否定なのか
- 市場の否定なのか
- 市場の扱い方の批判なのか
「リフレ」側
- どの程度の成長率でどの程度の「問題解決」がなされるのか
- 求める成長率は可能なのか
- 「サヨク」が求める「構造改革」と小泉政権の「構造改革」はかなり違うような気がするが、それぞれリフレ的にはどうなのか
- リフレに有利な「構造」とは何か
また思いついたら追加します。
僕としては、新たな市場のあり方を目指す「サヨク2.0」みたいなのが必要かな、という印象ですね。。
もうちょっと見物・勉強しときます。
追記:個人的には、少なくとも格差社会化&市場原理主義コンビはリフレにはつながらないと思ってます。
「多様性を認める社会」と「すべてのヒトが幸福であることを保証する社会」は両立しない。説。
http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/20051118#p2
まあ論理的にはそうなりますね。
というか、同時に「多様性を認めない社会」と「すべてのヒトが幸福であることを保証する社会」も両立しません。
何故ならば、「幸福」を一義的に決定できないからです。逆に言うと、両立させるには「幸福」を誰かが一義的に決定し強制しなくてはならないわけです。
つまり「すべてのヒトが幸福であることを保証する社会」というもの自体が論理的には厳しいわけで、「できるだけ多くの人が幸福になる社会」ぐらいにしといたほうがいいんでしょうね。
そういえば昔から思ってたんですが、ベンサムの「最大多数の最大幸福」というのも論理的にはムリですよね。
まあ便宜上「幸福」を定義できるとしても、可能なのは
「特定者の最大幸福」
か
「最大多数の幸福」
か
ですな。
ハイデガーと中立説
進歩というものがあるのは、結局は実存にとって重要ではないものの領域に限られる。
http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20051123
へえ、面白いですね。正に分子進化の中立説と同じことを言っているように読めます。
中立説とは、
機能的に重要でない分子(または分子内の重要でない部分)ほど、そうでないものより進化の過程でアミノ酸やDNA塩基の置換が急速に起こる
http://www.nig.ac.jp/museum/evolution/C/bunsi-02.html#3
という木村博士の重要な進化理論です。博士もハイデガー読んでたのかな。こういう純粋に抽象的な思索が現実を説明する具体的な理論になって立ち現れる瞬間が哲学の醍醐味ですなぁ。