民主党の科学政策が非常にショボイ件

こちらで指摘されてることなんですが、確かにウェブで見る民主党の科学政策は掲げる理想はいいとしても、ちょっと具体性に乏しすぎるといえるでしょう。作成が2002年になってるし*1
この辺が科学技術政策の政治的優先順位の低さを如実に表しているんでしょうね。
ただ政党として観るならば、民主にしろ自民にしろ、議員レベルで科学技術研究の現場や政策に精通してる人ってのはほとんどいない。
自民なら尾身幸次氏や加藤紘一氏、民主なら鈴木寛氏あたりですかね。少なくとも長期的にコミットしてるのは。
自民党文部科学省経済産業省と共に、平成7年に施行された「科学技術基本法」に基づいてこの10年大学院拡充やポスドク1万人計画、大学法人化などいろいろとやってきたわけですが、その方針も現在いろいろとガタがきて、当の文科省すら博士定員の削減をいい始める状態です。
仮に民主党に好意的に見るとすれば、霞ヶ関という世界最大のシンクタンクを利用できないわけですから、専門家もたいしていない科学政策を詳細に詰めるのは難しいということでしょう。
もちろん、だからほっといていい問題ではありません。
んが、ここでけなすだけではもったいないと思いませんか。
霞ヶ関によってがっちり作り上げられた前例がない、ということは、新たな意見が入る余地があるということ。
民主党の科学政策がショボイのであれば、科学者の側から提言してやればいい(米国の科学界では常識的なことですが)
別にどちらに味方する、というのではなく、こういうシステムやアイデアをわたし達は望ましいと思っている、と表明するだけでいいのです。
二党がお互いにけん制しあっている状態においては、相手の政策動向にどちらも敏感になっている。一方が政策に手を入れれば、もう一方にも影響する。
わたし達はこういう意見を持っている。そしてわたし達はあなた達を見ている。
この二つの表明がまっとうな政治をつくる基本中の基本、ということです。
もちろん、プレーヤーはたくさんいますので、一つの意見が通るためにはさらにいろいろなプロセスが必要でしょうけど、はじめの一歩、ですよね。
以前まとめた科学技術基本計画補完計画はラフではありますが、現行の問題点をいくつか突いていると思います。科学に関心のあるステーツマンはぜひご一読ください。
また現在、各党に向け科学政策に関する公開質問状を有志で準備中です。
一つのポジションですから異論もいろいろとあるでしょうが、まずは各党の意見、そしてそれに対する国民の意見がオモテに出てこなくては始まらない。
ということで、もう少々お待ちあれ。ぜひコレを訊きたい!という重要ポイントがあればコメントTBついったなどでよろしくお願いします〜。