個別に、それでいて結束して。

すなわち、STAND ALONE COMPLEX。
虹の彼方に見えるもの〜辺見庸講演会に参加して
繰り返し書いているように、民主主義システムの強みたる「集団知」が機能するには、その「多様な」構成員おのおのが「個別に」価値や物事を判断することが必要条件となっています
これはおそらく経済学における「合理的経済人」でも同様で、市場がうまく機能するためにも必要な条件といえるでしょう。
にもかかわらず、「多様で」「個別な」だけでは社会的な力になり得ない。
結束力の武器
集団知が機能するには、「集約性」というもう一つの条件が必要なのです。
今の日本に多様性や個別性がないとは思いません。
むしろ、それらをうまく集約するシステムがない。
私がよく付き合う技術者や研究者、芸術家には「多様で」「個別な」人たちが沢山いると感じます。
しかし、社会的な力にならない。
そうしているうちに、「多様性」や「個別性」を社会から刈り取る法が成立してしまう。
現在日本に散在する「多様な」「個別者」は、早急に何らかの「集約システム」を確保する必要があると思います。
個別なだけでは足りない。
"STAND ALONE COMPLEX"たるべし。
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