黄教授とホリエモン

ライブドアをオウムに例える向きもあるようですが、僕としては韓国、黄教授のES細胞捏造騒ぎに非常に近いものを感じています。
お御輿が欲しいんですよね。日本も韓国も。それも、民衆だけでなく政府が欲しがってる。堀江氏も黄氏もそれに担がれてしまったんでしょう。もちろん、本人達もそれを利用したんですけどね。
幻想でお金を集め、実体は後で辻褄を合わせる。
これだけ聴くと詐欺のようですが、これ自体はベンチャーであれ研究であれ、ありふれたことです。創業時にきっちり製品を持っているベンチャーなどほとんどありませんし、研究資金だって(過去の実績は問われるとはいえ)未来の研究成果に対して与えられるものです。
堀江氏はおそらくこれから血肉をつけていこうとするところだったのでしょうし、黄氏の方も(まだ確定はしていませんが)捏造したようなデータはいずれ出せると考えていたのかもしれません。実際、黄氏の論文が一流紙にあっさり通ったのは、「試料さえあればいずれ可能」と思われていた成果だったからなのです。
二人は許容範囲を超え、失脚しました。しかし、いずれもそういうことなのです。「許容範囲を超えた」。基本的な仕組みはもともと存在するものなのです。

二人の行為自体を見ると、どちらかというと黄氏の方が悪質に見えます。堀江氏の方は、一種のバブルであることは自他共に暗黙の了解だったようですから。
ただ、その終息の仕方はかなり違います。
堀江氏は「ルールの甘さ」を利用して財をなし、そしてまた「ルールの甘さ」を利用した検察(とメディア?)に足を掬われました。マスコミはさっさと鞍替えです。
黄氏の場合は、もともと一メディアの公の声によって事態が動きました。そして賛否両論、政府を巻き込んだ議論が起こっています。
彼の国には山ほどの問題がありますが、この点に関してはこちらの状況の方が遥かに気味が悪いといえるのではないでしょうか。