研究業界もデスマーチ

via錬金術師の苦悩
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「他にも理由があります。これはマネジメントとしては些細な問題に見えるかもしれませんが、本人にとっては重大な話です。通常プロジェクトは、全てが同じ場所で行われているわけではありません。そうすると、プロジェクトを移る場合、当然引っ越しを行う必要が出てきます。この引っ越しの費用は、どこから出るとお思いですか?今のシステムでは、全部開発者の自腹です。それだけではありません。引っ越し先に家具が足りていなかったら?インターネット回線が引かれていなかったら?恋人や家族と離れ離れになったら?『これは社の命令だ。抵抗は無意味だ』とでも言うのですか?現状では、会社を恨みながらも、渋々引っ越しに同意する開発者がほとんどです。高スキル開発者の中には、こういった待遇が苦痛で、辞めてしまう者もいます。これも『高スキルプログラマの柔軟な活用が出来ない』理由です」
「残業も同じだ。残業で家庭を壊して、自分の身体を壊して、会社のために真面目に働く人間なんているはずがない。無茶をすれば、高スキルプログラマから辞めていくことになる。それは一年後かもしれないし、明日かもしれない」
私も補足する。まるで言いたい放題だ。ヨハンも唖然としている。今まで、開発者の負担がどんなに重大な意味を持つか、考えたことも無かったのだろう。ジョナサンが、まるで会話でもするように話した。
「どこだってそうさ。どこだって『マネージャーと開発者の間で、マネジメントとして捉える範囲が異なっている』ものだ。ここで、『それは経理の問題だ』とか『それは就業規則の問題だ』と責任転嫁するのは簡単だ。『そんなことをプロジェクトマネジメントの対象と考えるのは非常識だ』と一蹴するのも簡単だ。難しいのは、『変えよう』と考えることだ」

開発者=ポスドクと考えてもらって構わないでしょう。実際はここに任期制などさらに負の要素が加わります。
さらにさらに、大学にはそもそもマネジメントのプロがいません。まず変えるべきはそこですな。