小説も「意味から強度へ」?*1

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今回は絡むわけではありませんが、特に最近の村上春樹は「意味から強度へ」が顕著だと思っていましたんで。氏の作品は良くもも悪くも「音楽的」になりつつあるように思います。どちらかというと散文詩に近い。
日本の文学界に村上春樹への逡巡があるとするならば、それはやはり「意味への拘り」なのではないでしょうか。「私小説」などというジャンルが成立するほどに、「日本文学」は「意味」が大好きですから。まあ概念芸術である小説は、音楽より遥かに「意味」との結びつきが強いのは分かりますが。
日本文学界の推理小説における「本格」嫌い・「清張」好きもこの辺から来てるのかもしれませんね。