科学技術振興機構が廃止される?

2独法廃止・民営化3・統合方針11 行革相

政府は26日、独立行政法人(独法)を整理合理化する一環として、科学技術振興機構(所管・文部科学省)、労働政策研究・研修機構厚生労働省)を廃止し、日本貿易保険経済産業省)や造幣局財務省)、国立印刷局(同)を民営化する検討に入った。

科学技術振興機構といえば、通称JST先日Cellの表紙を荒木絵で飾った研究成果ここからの資金でなされたものです。
どちらかといえば応用に目を向けた研究を管轄しており、運営と成果に関してはいろいろと議論のある機関ではありますが、いきなり廃止論が出るとは*1
しかも理由が

廃止対象とした2法人は、国からの財政支援が予算全体の9割を超えているにもかかわらず、給与水準が国家公務員よりも高く「存続させる意味がない」(政府関係者)と指摘されていた。

???

給与水準? 意味?? この人何いってんの?
残念ながら日本では科学・学術関係に政治的な後ろ盾がありません。
政・官(・産)の意向が合致してしまうと、対抗する術を全く持たないのです。
話は変わりますが、こちらの調査では、

Osaka University in Japan recently surveyed 83 of its science and technology postdocs and found that more than 60% no longer wanted to be postdocs. More than 85% felt insecure about their careers.

阪大の科学・技術系ポスドクの60%以上がもうポスドクをやりたくないと感じ、85%以上が将来に不安を抱いているということです。
この体たらくで「科学技術立国」を謳うとは、まさにへそで茶が沸くとしかいいようがありませんな。
詳細はまだ分かりませんが、科学関係者は動向を要チェックです*2

*1:造幣局の民営化とか、突っ込みどころは多いですが。

*2:とはいえ、上記のようにほとんど無力ですが。