イラク人質など

忙殺されてる間にまたいろいろと起こってますな。id:Gardenerさんのところ。http://www.sgtpepper.net/garden/diary/?date=20040412
なんかわかるなあ。ミクロな世界を相手にしてる研究者は社会が騒がしいとなんとなく寂しくなってしまうんですよね。自分の仕事がこの世の中に貢献できるのか?ってな感じで。真面目な人ほどそうかもしれませんね。
僕が思うのは、科学者の売り物は論文や専門知識だけではなく、科学的な思考や姿勢そのものだ、ということです。ですからこういったブログやなんやで科学者が「科学的な」言説を発信することは大事だし、十分に社会に貢献できると思います。ただまあ、専門分野以外では「科学的姿勢」が保てないようでは困り者ですが。。そのへんはちょっと日本の科学者は弱いかもなぁ。
ところでイラク人質事件ですが、確かにいろいろスッキリしない事件ですね。事件そのものもそうだし、それに応答する言説もなんかスッキリしない。
まあ僕がスッキリさせることもできないんですが、なんとなく感じた疑問点をいくつか。

  1. もし仮に自作自演として、イラク人はそんなことに乗ってくるの?乗るとすれば何故?
  2. そもそも三日で撤退できるわけがないし、民間人を人質にしたり殺したりすればテロリスト認定されるに決まっていて、ブッシュ&小泉の思うツボなのではないか?
  3. 自衛隊の派遣」と「三人のイラク入り」はいずれも今回の事件の「原因」の一部であることは間違いない。で、「原因」と「責任」は似て非なるものなのだが、その辺を踏まえた議論が無いのは何故?

まあ3つ目は今回に限ったことじゃないですかね。事件の真相がどうなのかは僕がどうこう考えても始まらないので日本の方だけ見ると、日本政府としては一勝一敗といったとこでしょうか。

  • 勝。相手をテロリスト認定できて、自衛隊を撤退しない口実ができた。
  • 敗。が、大義ができたところまではいっていない。そもそも撤退論に付け入るスキを与えているのは、人命を犠牲にしてまで貫徹すべき大義を国民が感じていないから。

てなとこでしょうか。